lmeとlmerの違い
lme:線形混合効果モデル。制限付き最尤法(REML)または最尤法(ML)を用いて推定できるが、デフォルトはREML。ネストされた変量効果を用いることが可能。グループ間の相関や不均一な分散に対処できる。
lmer: REMLまたはMLを用いた線形混合効果モデル(LMM) 。デフォルトはおそらくREML。ランダム効果を複数指定することができる。(グループ間の相関や不均一な分散に対処できない?)
この二つの違いを調べてみたが、あまりよくわからなかった。
lmer では不均一な分散や時間的相関を考慮できない?とあったので、これが最も大きな違いかもしれない。
参考:r – lme and lmer comparison – Cross Validated (stackexchange.com)
あるサイトでは、「lmeとlmerは、推定方法が異なっており、lmeは、最尤法(ML)を用いて推定し、lmerモデルは制限付き最尤法(REML)を用いて推定する。」というような説明があった。
From: model – Difference in lme and lme4 in R? Difference from STATA too? – Stack Overflow
しかし、lmeであってもオプション指定をすればREMLによる推定もできる。というかlmeのデフォルトはREMLとある。
a character string. If “REML” the model is fit by maximizing the restricted log-likelihood. If “ML” the log-likelihood is maximized. Defaults to “REML”.
lme function – RDocumentation
また、こちらのサイトでは、「以前は lme() あるいは lme4() だった関数が lmer() になっている?」とある。
From: 生態学データ解析 – lmer 紹介 (kuboweb.github.io)
その他のモデル
lmer | REMLまたはMLを用いた線形混合効果モデル |
lme | REMLまたはML を用いた線形混合効果モデル ※オプションでmethod="REML" と指定すればREMLによる推定がされる。 |
lm | 線形モデル |
nlmer | 非線形混合モデル |
glmer | 一般化線形モデル。反復重み付き最小二乗法(IWLS)を用いて最尤推定を行う。 |
それぞれのモデルで欠損値の扱いが異なる
関数 | naのデフォルト値 |
---|---|
lmer | na.omit |
glm | na.fail |
lme | na.fail |
lm | na.fail |
nlmer | na.omit |
na.omit :欠損値を含む行をデータセットから削除する。na.excludeも同じような動き。
na.fail :欠損値が含まれていない場合にのみオブジェクトを返し、欠損値を含む場合はエラーを返す。
na.pass:欠損値を含むすべてのデータを保持する。